結論(先に要点)
ドイツ(EU)発着の便が「3 時間以上の遅延・欠航・搭乗拒否」に遭ったら、航空会社に €250〜600 の補償を請求できます(EU 規則 261/2004)。日本↔ドイツ便は距離が長いため、最高額の €600 の対象になりやすいのがポイントです。
- 自分で請求:無料。航空会社のフォームに便名・距離区分を書いて請求 → 拒否されたら SÖP / LBA へ。手間はかかる。
- AirHelp(請求代行):成功報酬型(成功時に補償額の一定割合を手数料として差し引き、不成立なら無料)。便名を入れるだけで、航空会社が渋っても代わりに交渉・法的手続きまでやってくれる。
- 迷ったら:まず自分で請求 → 拒否されたら AirHelp、が無駄がありません。
本記事は提携リンクを含みます。EU261 規則と各公式情報に基づく中立的な情報提供であり、個別の助言ではありません。これは保険商品の勧誘ではなく、既に発生した権利の「請求」の解説です。補償額・条件・手数料は変わり得るため、最新は各公式でご確認ください。
いくらもらえる?(飛行距離で決まる)
補償額は飛行距離の区分で決まります(片道の距離)。
| 飛行距離 | 補償額(1 人あたり) |
|---|---|
| 1,500 km 以下 | €250 |
| 1,500 km 超(EU 域内)/ 1,500〜3,500 km(その他) | €400 |
| 3,500 km 超 | €600 |
- 日本↔ドイツ(例:フランクフルト↔東京 ≒ 9,300 km)は 3,500 km 超 → €600 の区分。
- 同行者それぞれに支払われる(家族 4 人なら最大 €2,400)。
- 航空券の値段とは無関係。格安航空券でも満額が対象。
対象になる条件
次のいずれかに当てはまれば対象です。
- 到着遅延が 3 時間以上(最終目的地への到着時刻で判定。乗り継ぎ遅れの累積も含む)
- 欠航(出発の 14 日前以内に知らされた場合)
- 搭乗拒否(オーバーブッキング等で、こちらに落ち度がない場合)
対象となる便:
- EU(=ドイツ)の空港を出発する便(航空会社の国籍は問わない。ANA / JAL / エミレーツでも対象)
- EU に到着する便のうち、EU 系航空会社の便(ルフトハンザ等)
つまり「ドイツ発」なら航空会社を問わず対象、「ドイツ着」なら EU 系航空会社が対象、と覚えると簡単です。
補償されないケース(特別な事情 / außergewöhnliche Umstände)
航空会社が「避けられない特別な事情」を証明できた場合は補償されません。
- 対象外になりやすい:悪天候・航空管制(ATC)の決定・政情不安・空港の保安リスク・航空会社の外部で起きたスト
- 対象になりやすい(=特別な事情と認められにくい):多くの技術的トラブル(機材故障)・航空会社内部(自社スタッフ)のスト
技術的故障は「通常の運航で起こりうるもの」とされ、補償対象になるのが原則です。航空会社が「整備上の問題だから免除」と主張しても、鵜呑みにせず請求する価値があります。
自分で請求する vs AirHelp(比較)
| 自分で請求 | AirHelp(請求代行) | |
|---|---|---|
| 費用 | 無料 | 成功報酬(成功時に補償額の一定割合。不成立なら無料) |
| 手間 | フォーム記入・拒否時は SÖP/LBA・独語のやり取り | 便名を入れるだけ。以降は代行 |
| 航空会社が拒否したら | 自分で調停・訴訟を検討 | AirHelp が交渉・法的手続きまでやる |
| 向く人 | 手間を惜しまず満額ほしい | 忙しい・独語が不安・一度断られた・確実性重視 |
**要は「手数料を払ってでも手間とリスクを外注するか」**です。素直に払われそうな明確なケースは自分で、渋られそう/既に断られたケースは AirHelp が合理的です。
→ AirHelp で対象か無料診断する(便名を入れるだけ)
自分で請求する手順
- 証拠を保全:搭乗券・予約番号・遅延/欠航の案内・掲示板の写真。到着遅延の実時間を記録
- 対象か確認:3 時間以上の到着遅延 / 欠航(14 日前以内)/ 搭乗拒否 + ドイツ発着の条件
- 航空会社へ請求:公式の補償フォームから、便名・日付・距離区分(€250/€400/€600)を明記して書面で
- 拒否されたら公的機関へ:ドイツは調停機関 SÖP(無料)や連邦航空局 LBA。時効は 3 年
- 面倒/断られたら代行:AirHelp 等に便名を入力 → 無料診断 → 成功時のみ手数料
日本↔ドイツ便でとくに押さえること
- 距離が長い=€600 区分。乗り継ぎ(フランクフルト経由等)でも、最終目的地への到着遅延の合計が 3 時間以上なら対象。
- **乗り継ぎ全体が 1 予約(1 つの予約番号)**なら、途中の遅延で最終便を逃した場合も通しで判定されやすい。別々に取ると不利。
- 時効はドイツで 3 年。過去のフライトも遡って請求できる(搭乗券が残っていれば)。
- 渡航前チェックリストで予約番号・搭乗券の保存を習慣化しておくと、いざという時に強い(→ 渡航前チェックリスト)。
FAQ
Q1. 遅延が 2 時間半でした。もらえますか?
A1. 到着遅延が 3 時間未満だと補償(€250〜600)の対象外です。ただし食事・宿泊などの「ケア(世話を受ける権利)」は 2 時間程度から対象になることがあります。
Q2. 格安航空券でも満額もらえますか?
A2. もらえます。補償額は飛行距離だけで決まり、航空券の価格は関係ありません。
Q3. 何年前のフライトまで請求できますか?
A3. ドイツでは時効 3 年(暦年ベース)。搭乗券・予約番号が残っていれば過去便も請求可能です。国により時効は異なります。
Q4. 天候による遅延は?
A4. 悪天候は「特別な事情」で対象外になるのが原則です。一方、機材の技術的故障は原則対象。航空会社の「整備の都合」という説明を理由に諦めないでください。
Q5. AirHelp の手数料はいくら?
A5. 成功報酬型(成功した補償額の一定割合を手数料として差し引き、不成立なら無料)。裁判が必要な場合は追加料率になることがあります。最新の料率は必ず AirHelp 公式でご確認ください。
Q6. 自分で請求するのと、どちらが得ですか?
A6. 素直に払われそうなら自分で(無料)。渋られそう・独語が不安・既に断られたなら、手数料を払っても AirHelp で確実に取りにいく方が期待値は高いことが多いです。
次に読む
- 渡航前チェックリスト — 予約番号・搭乗券の保存を習慣化
- 一時帰国・帰国の手続き — 日本↔ドイツ往復で使う実務
- eSIM Airalo の使い方 — 空港での連絡手段を確保
- ドイツに引っ越したらやることロードマップ — 渡独後 90 日の全体像
出典・参照
本記事の数値・期限・制度説明は、以下の公式一次ソースと突合済 (2026-07-10 時点)。