ドイツ移住ガイド
住民登録・行政2026.06.18 更新

Rundfunkbeitrag(放送負担金)2026 年版 — 仕組み・免除・帰国時の解約

ドイツの放送負担金(旧 GEZ)の 2026 年月額 €18.36、世帯単位の課金、免除条件、帰国時の解約手続きを一次ソースから整理。

Kazuki Kagami
在独フリーランス (ベルリン)・本サイト運営者
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結論

Rundfunkbeitrag(放送負担金、旧 GEZ) は、ドイツの公共放送を支えるための 強制的な世帯単位の料金で、テレビ・ラジオを所有しているかどうかに関係なく すべての住居 が対象です。

  • 2026 年月額: €18.36(四半期一括支払いで €55.08)
  • 課金単位は 世帯(Wohnung)、人ではなく住所単位
  • Anmeldung後 1〜3 か月で請求書が郵送される
  • 帰国時は Abmeldung(解約)申請が必須、放置すると延滞料発生

本記事は仕組み・支払い方法・免除条件・帰国時の手続きを整理します。

なぜ全員が払うのか

Rundfunkbeitrag は 公共放送(ARD、ZDF、Deutschlandradio)の運営費を国民全体で負担する仕組みです。2013 年以降、テレビ・ラジオの有無ではなく 住居単位で課金されるようになりました(旧 GEZ から制度変更)。

法的根拠は Rundfunkbeitragsstaatsvertrag(連邦放送負担金条約)。各州で実施されており、未払いには 延滞金 + 強制執行 の対象になります。

2026 年の料金

項目2026 年値
月額€18.36
四半期€55.08
半期€110.16
年額€220.32

2025 年から据え置き。2026 年 6 月 23 日に連邦憲法裁判所で口頭弁論予定で、将来的に金額が見直される可能性あり。

2026 年の増額係争(鮮度ノート)

放送負担金は KEF(独立財政委員会)が定期的に推奨額を提示するが、最終決定は 16 州の州首相会議が行う:

出来事経緯
KEF 推奨月額 €18.36 → €18.94 への増額を提案
州首相会議増額案を 否決(2024 年末)
ARD / ZDF の反応連邦憲法裁判所に憲法異議を提起(Az. 1 BvR 2524/24
口頭弁論2026 年 6 月 23 日 に Karlsruhe で予定
判決後の見込み増額が認容されれば 遡及徴収・差額追加請求のリスクあり(要監視)

つまり「支払額は €18.36 で据え置きだが、将来の差額追加請求の可能性が法的に未確定」という状態。本記事は判決後に追記予定。

課金の単位と適用範囲

1 世帯 1 件

  • 同じ住居で複数人が住んでいても、Rundfunkbeitrag は 1 件のみ
  • 夫婦・カップル・シェアハウス(WG)も 1 件
  • 1 人で複数の住居を所有 → 住居ごとに別の課金

「住居」の定義

  • 独立した玄関を持つアパート / 一軒家
  • 寮の個室は別住居扱いになることあり
  • 短期宿泊(ホテル / Airbnb)は対象外

自動的に登録される

Anmeldung を行うと、市町村から Beitragsservice に住所情報が共有されます:

  1. Anmeldung 完了
  2. **1〜3 か月後に「Anmeldebestätigung」**が Beitragsservice から郵送
  3. Beitragsnummer(負担金番号)が割り当てられる
  4. 自動引き落としまたは振込で支払い開始

支払い方法

1. SEPA-Lastschrift(自動引き落とし)— 推奨

  • 銀行口座を Beitragsservice に登録 → 四半期ごとに €55.08 自動引き落とし
  • 一度設定すれば手間ゼロ
  • 銀行口座が DE IBAN(N26 / 大手銀行)なら確実、Wise の BE IBAN は事例により拒否

2. 自分で振込

  • 振込先:Beitragsservice ARD ZDF Deutschlandradio
  • IBAN: DE02380250000003900007(公式記載)
  • Beitragsnummer を必ず Verwendungszweck に記載
  • 期限:月末 OR 四半期末

3. 一括前払い

  • 半期 €110.16 / 年額 €220.32 を前払い
  • 割引はないが、振込手間が減る

免除・減額の条件

1/3 減額(月額 €6.12)

  • 障害者証明(GdB ≥ 80 等)
  • 盲・聾の方
  • 申請には診断書 + Beitragsservice の専用フォーム

完全免除(€0)

  • Bürgergeld(生活保護)受給者
  • 学生のうち BAföG 受給者
  • Härtefall(低所得困難ケース):収入 − 社会的基礎需要 < 月額 €18.36
  • **避難民(ウクライナ等)**の一部

申請時に **証明書(Bescheid)**の写しが必要。

学生の取り扱い

  • 奨学金(BAföG)受給学生:免除
  • 自費学生:免除なし(月額 €18.36 払う)
  • シェアハウスの場合:世帯単位なので、1 件のみ

日本特有の注意点

1. 「テレビ持ってない」では免除されない

日本人がよく勘違いするポイント。テレビ・ラジオ・PC・スマホの有無は無関係。住居単位の課金で、所有物に関係なく支払い義務あり。

2. 住居登録後の請求書を放置しない

  • Anmeldung 後 1〜3 か月で請求書到着
  • 無視すると延滞金 + 強制執行(裁判所執行官による)
  • 必ず開封して支払いまたは免除申請

3. シェアハウス(WG)の取り決め

  • WG 全体で 1 件のみ
  • 誰が払うかを住人間で取り決める必要
  • 1 人が代表で払い、家賃に合算する方法が一般的

4. 帰国時の Abmeldung

帰国時に Anmeldung 取消(Abmeldung) するだけでは不十分。Beitragsservice にも別途 Abmeldungが必要:

  1. Beitragsservice の オンライン Abmeldung フォームを送信
  2. 帰国日 + 解約理由を明記
  3. 数週間で確認書受領
  4. 未払い分があれば帰国前に清算

放置すると 帰国後も請求が続き、最悪の場合次回の渡独で問題になることも。

解約レターのテンプレ(コピー可)

オンラインフォームが使えない場合、または郵送で確実に送りたい場合の雛形。ドイツ語が基本(英語版はサブとして同封):

ARD ZDF Deutschlandradio Beitragsservice
50656 Köln
Germany

[氏名]
[現住所(ドイツ)]
[Beitragsnummer 9 桁]

Datum: [日付]

Betreff: Abmeldung vom Rundfunkbeitrag aufgrund Wegzugs aus Deutschland

Sehr geehrte Damen und Herren,

hiermit melde ich mich, [氏名], unter der oben genannten Beitragsnummer
zum [帰国予定日] vom Rundfunkbeitrag ab. Grund der Abmeldung ist mein
endgültiger Wegzug aus Deutschland nach Japan.

Als Nachweis lege ich eine Kopie der Abmeldebestätigung des Bürgeramtes bei.

Ich bitte um schriftliche Bestätigung der Abmeldung an folgende E-Mail-Adresse:
[メールアドレス]

Mit freundlichen Grüßen,
[手書き署名]
[氏名(活字)]

英語版(補助):

Subject: Cancellation of Rundfunkbeitrag due to relocation from Germany

I, [name], with the customer number [Beitragsnummer], hereby cancel my
Rundfunkbeitrag subscription as of [departure date], due to my permanent
relocation from Germany to Japan.

A copy of the Abmeldebestätigung from the Bürgeramt is attached.

Please confirm the cancellation in writing to: [email]

Sincerely,
[signature]

重要: Abmeldebestätigung(住民登録抹消証)のコピーを必ず同封。これが無いと「住所変更だけ」と解釈されて解約が認められないことがある。

5. 一時帰国の扱い

  • 短期帰国(数か月)は 解約不要
  • 住所をドイツに保持している間は支払い継続

異議申し立てと対応

「支払いたくない」場合

  • 法的義務なので支払い拒否は強制執行の対象
  • 異議申し立ては Härtefall(経済的困難)または障害者の場合のみ実質有効
  • それ以外は払うしかない

二重請求の対応

  • 引越し前後で重複請求された場合、新住所の Beitragsnummer で旧住所を統合
  • Beitragsservice に書面で説明

過去の未払いを請求された

  • 4 年遡及の時効
  • 一度に全額請求された場合、分割払いの相談が可能

自分のケースで確認すべき点

  • Anmeldung 後の Beitragsservice 請求書到着の確認
  • 自動引き落としの設定(DE IBAN がベスト)
  • WG / カップルの場合、世帯内で誰が払うか
  • 免除対象(学生 BAföG・障害者・低所得)に該当するか
  • 帰国時の Abmeldung 手順

FAQ

Q1. テレビを持っていないのに払う必要がありますか?

A1. はい。2013 年以降、テレビ・ラジオの有無は関係なく 住居単位で課金されます。

Q2. 学生は免除されますか?

A2. 奨学金(BAföG)受給学生のみ免除。自費学生は支払い義務あり。

Q3. WG(シェアハウス)では何人分払いますか?

A3. 1 件のみ。住人間で誰が払うかを決めて Beitragsservice に登録。

Q4. 短期出張で月の半分しかいない場合は?

A4. 住居を維持している限り、フル課金。住居を解約すれば免除。

Q5. 帰国時に Abmeldung し忘れたらどうなりますか?

A5. 請求は続き、延滞金が増える。最悪、強制執行の通知が日本に届く(実務的には日本では執行されないが、次回渡独で問題化)。必ず帰国前に解約

Q6. 引越したら住所変更だけでいいですか?

A6. 引越し先で 新規 Anmeldung → 自動的に Beitragsservice 通知。旧住所が同時に解約されるか確認(重複請求防止)。

関連クラスター記事

出典・参照

本記事の数値・期限・制度説明は、以下の公式一次ソースと突合済 (2026-06-18 時点)。

  1. Rundfunkbeitrag 公式(Beitragsservice)rundfunkbeitrag.de
  2. Finanztip - Rundfunkbeitrag 2026finanztip.de
  3. Rundfunkbeitrag - Zahlung 詳細rundfunkbeitrag.de